住宅ローンを組むには頭金を準備する必要があります

 

住宅ローンの頭金と贈与税について

 

住宅ローンの審査をするにあって頭金を聞かれたけど、用意しないとローンは通らないのか。
いくら用意すればいいのか、新居に引っ越すためにもお金がかかるし、本音は頭金は出せない・・・そんな心配事の多い頭金について説明します。

 

頭金が住宅ローンの審査に及ぼす影響

 

頭金を準備することで、住宅ローンの借り入れ額を少なくできることだけでなく、それだけ資産を持っていると言うことになりますので、審査は頭金が多いほど通りやすいです。

 

特に新規の借り入れでは、頭金が10%以上出るときは、条件が良くなる住宅ローンがあります。

 

例えば、新生銀行では金利0.05%が更に引き下げられたり、ソニー銀行では自己資金が10%以上ある人向けの金利プランがあります(2018年2月現在)。

 

頭金があると有利な審査ができることは間違いありません。ただし、住宅を購入する際は、本体代金以外にも必ず諸費用がかかります。

 

銀行から頭金と言われるのは、基本的にはこれとは別に売買代金の一部に充当できる金額のことを言っています。

 

売買代金以外の諸費用だけでも、最低でも100万円から200万円は欲しいところです。

 

内訳は、住宅ローンの手続きに必要な費用や登記の費用、仲介手数料などです。また、家具の新調や引っ越し費用も考えると、プラスその分もかかってきますよね。
住宅ローンに売買代金以外の諸費用も借り入れとして組み込むことができる銀行はあります。

 

ですが、全く預貯金からお金が出せないと言うのは、経済力がないのかと思われても仕方ありませんよね。

 

特に年収が少ない、勤続年数が短い、不安定職種等の住宅ローンの審査上で不利な条件の人は、まったく預貯金からお金を出さないような頭金ゼロでの借り入れは難しいです。

 

頭金を入れると返済額は減らせるか

 

借り入れが少なくなるほど利息が減るので、総返済額と言う意味では減らすことができるでしょう。しかし、返済の途中で繰り上げ返済をするかもしれませんし、金利も変わるかもしれません。

 

総返済額がいくら変わるかは、返済が終わってみないとなかなかリアルな数字では見えにくいでしょう。

 

毎月に直すと返済の負担が減らせるのか、という観点で考えてみると、頭金をたくさん入れても毎月の返済額にすると、それほど多くの負担軽減には実はならないのです。

 

バブル期のような金利が高い時は頭金を入れる事は常識でした。バブル期で1番高い金利は8%です。

 

現代は、金利が低いために、頭金を少し入れた位では、目に見えて返済の負担が変わらない現象が起きています。

 

例えば、よくある35年返済で金利0.6%程度で元利均等返済の借り入れをした場合は、ボーナス返済併用なしにしたとき、毎月の返済が100万円あたり約2600円になります。

 

これは、住宅ローンのシミュレーションで100万円を35年借入で、金利0.6%の元利均等返済で借りる計算を入力すると、毎月返済が2640円と出ることから分かります。3000万円を借りるなら、約2600円×30で約78000円が毎月の返済額になります。

 

この考え方は、ざっくりとした返済額がすぐに計算できるので覚えておくと便利です。自分の検討する金利だと100万円あたりはいくらの返済になるか調べておきます。

 

すると、物件を見学したときに価格表を初めて見ても、返済額がパッと計算できるわけです。この式を元に考えると頭金を100万円入れて、毎月の返済額が約2600円少なくなります。

 

毎月の返済額を1万円以上減らしたい時は、400万円弱の頭金が必要になりますね。このように、毎月の返済を減らしたいときの頭金は効果が薄いのです。

 

借りられるだけ借りるという考え

 

住宅ローンは、銀行からお金を借りている状態なので負債には間違いありません。繰り上げ返済をたくさんして早く住宅ローンを終わらせたいと言う人が多いでしょう。しかし下記の考え方で、住宅ローンをあえてある程度借りる人もいます。

 

 

  1. 1:住宅ローン控除を受けるためにまとまった金額を借りる
  2. 2:現金は出さずに、家賃感覚で返済をしていくため
  3. 3:団体信用生命保険に加入することになるため

 

1:住宅ローン控除を受けるためにまとまった金額を借りる

 

住宅ローン控除は借り入れから10年間、毎年所得税が軽減される制度です。年収が高いほど、所得税が減らせるので、10年間だけ借りて、控除期間が終われば繰り上げ返済をすると言う人もいます。

 

借入の金利が低いので、控除をうまく活用したい人向けです。

 

2:現金は出さずに、家賃感覚で返済をしていくため

 

今は過去数十年で見ても最低の金利が続いています。本来は、頭金をたくさん貯めてから住宅を買おうとしますね。

 

100万円貯めるのに1年かかるとすると、300万円貯めるのに3年かかってしまいますよね。

 

マイナス金利の発表の時に、一瞬で金利が下がったように、気づいたときはあっという間に金利が変わります。

 

わずかな金利の差でも数十万の返済負担が変わることもあります。

 

せっかく貯めても金利が上昇して、貯めた分が利息で消えたら意味がありません。

 

しかも賃貸に住んでいるのであれば、家賃と頭金のための貯金を並行して、何年も続けなければならないということになります。

 

計画的に貯金ができない人は、早めに頭金が十分になくとも購入に踏み切った方が家計の負担が少ない可能性があるのです。

 

3:団体信用生命保険に加入することになるため

 

団体信用生命保険とは債務者が死亡したり高度障害を負ったときなど、保険の対象となる条件を満たしたとき、その時の残債が保険金として銀行に支払われる保険です。

 

住宅ローンを借りるにあたってはこの団体信用生命保険に入ることが必須条件となりますので、どうせ入るなら…という考えです。

 

ガンを代表するような特約をつけることで特定の病気になった時点で保険金が下りる商品もあります。

 

健康なときには何の問題もなく団体信用生命保険付きの住宅ローンが借りられますので、将来の病気のリスクに応じて特約を付けるという対策ができます。

 

頭金を入れないリスク

 

頭金は、売買代金の2割は準備しておくのが一般的です。

 

これは、最初に8割程度の借り入れに留めておけば、その後に売却した時に、住宅ローンが残っていても売却したお金で補填ができる可能性が高いからです。

 

住宅ローンが残ったままで売却する事はできないので、どうしても自宅を売却したくなったときにローンの完済の目処が立たないと、動きが取れなくなってしまうのです。

 

他に金利上昇が起こったときには、やはり借り入れは少ないほど影響を少なくとどめることができると言えます。

 

頭金を親から援助してもらう

 

最近増えているのは親からの資金援助を受けて頭金を用意するパターンです。親から資金援助を受けた時の税法上の処理の方法は2つあります。

 

 

  • ・資金援助を受けた分は親の名義とする
  • ・直系尊属から住宅取得等資金の贈与受けた場合の非課税の特例を使う

 

贈与税とはタダでもらう、相場よりも低い売買価格で取引されたときに課されるものです。

 

名義を持つという事は、所有権を持つということになるので、資金援助を受けたのにそれも自分の名義にすると贈与に該当します。

 

つまり、最初からお金を出してもらった分は、親の名義なら贈与にはなりません。

 

一方で、特例を用いて、親の資金援助分は子の名義とするパターンが増えています。

 

これは、直系尊属から住宅取得等資金の贈与受けた場合の非課税の特例で、非課税の枠に収まる金額までは、確定申告をすることで課税がされない制度です。
非課税の枠は消費税が8%と10%で分かれています。

 

消費税8%のとき

 

一般な住宅

 

契約締結期間
平成28年1月〜平成32年3月 700万円
平成32年4月〜平成33年3月 500万円
平成33年4月〜平成33年12月 300万円

 

省エネルギー性・耐震性を備えた良質な住宅

 

契約締結期間
平成31年4月〜平成32年3月 3000万円
平成32年4月〜平成33年3月 1500万円
平成33年4月〜平成33年12月 1200万円

 

【補足】省エネルギー性・耐震性を備えた良質な住宅とは

 

省エネルギー性・耐震性を備えた良質な住宅とは、次のいずれかを満たす住宅です。

 

断熱等性能等級4、一次エネルギー消費量等級4以上、耐震等級2以上もしくは免震、高齢者配慮対策等級3以上

年々非課税枠が少なくなり、消費税が上がれば、枠が大きくなるということですね。

 

対象の直系尊属と言うのは自分の両親や祖父母からの資金援助になります。

 

配偶者の親つまりは義理の両親からの援助では使えません。また、暦年課税とも併用が可能です。

 

暦年課税とは、誰でも年間110万円までは非課税になる贈与税の基礎控除です。

 

例えば、平成30年に契約・消費税8%で一般の住宅購入で、700万円までは特例で非課税にして、他の贈与が年間になければ、親からさらに110万円を援助してもらいます。

 

合計810万円が非課税で頭金としてもらえるということです。

 

 

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