住宅ローンの基礎知識

住宅ローンを決める上でのポイント

理想的な支払い額とは

住宅ローンは、収入の20~25%が最適だとされています。

よって自分の収入に合わせて、理想的な支払い額を算出する必要があるでしょう。

ある調査結果では、月々の返済額が10万円以下の人が約90%だったというデータも発表されています。

目安としては、現在の賃貸と同じような金額をローンに設定するケースが多いようです。

ただ頭金として準備できる金額によって、月々の返済額は変化します。

両親や祖父母から住宅購入の援助がある場合は、月々の返済額が減るため、物件の選択肢が広がります。

またボーナス返済をうまく活用することで、毎月の返済額を調整することも可能です。

まずは現在の収入と、住宅購入のために準備できるお金を確定させ、その後、具体的な金額を算出します。

自分が購入できる物件の金額や、月々の支払い額は、簡単にシミュレーションすることができます。

ただ、住宅ローンの内容や銀行によって多少の差異があるので、明確に知りたい場合は、銀行の担当者などに確認するとよいでしょう。

また家を購入する際、魅力的な物件があれば、少し無理をしてでも手に入れたくなることもあるかと思います。

もちろん収入の25%を超えて、月々の支払いを行っている人もいるでしょう。

日々の生活を工夫することで、こういったローンを組むこともできますが、生活費や教育費を削るリスクを受け入れた上で判断してください。

加えてマンションを購入する場合は、管理費や修繕積立金が月々発生します。

グレードの高いマンションになればなるほど、高額となるため傾向にあるため、注意が必要です。

支払い計画を立てよう

支払い計画を立てる上でのポイントは3つあります。

一つ目が、返済のリミットを決める点です。

できれば退職までにローンの支払いが終わるようにするとよいでしょう。

少子高齢化が進み、定年制度や受け取れる年金額が変わることが考えられます。

退職後の収入が想定以上に落ちることも考えると、一定の収入が見込める間に返済を終わらせられると安心です。

二つ目が、長期的なライフプランに沿って返済を行う点です。

今は返済に余裕があっても、今後月々の返済が厳しくなるケースもあります。

例えば、出産や進学です。現在夫婦共働きで収入が安定していても、出産などで一時的に収入が落ち込むことがあります。

また子どもの大学進学を考えている場合は、入学金や授業料などでまとまったお金が必要となるでしょう。

よって、子どもは何人ほしいのか、どんな育て方をしたいのかなど長期的なライフプランを立てた上で、支払い計画を立てることが重要となります。

三つ目は、余裕を持った支払い計画を立てる点です。

住宅ローンでは対象者が死亡した場合や、重度の障害を負った場合などは、銀行が残りのローンを代わりに支払う制度があります。

しかし、自己都合での退職や予期せぬ収入減などの場合は、それを補てんすることはできません。

よって万が一収入が大きく減った場合でも、返済できるような計画を立てる必要があります。

もし生活に余裕が生まれた場合は、繰り上げ返済もできるため、初めは少ない金額を設定し支払いをスタートすることがおすすめです。

また必要に応じて、三大疾患など追加の保険に入ることも検討しましょう。

住宅ローン以外に必要な諸費用

住宅関係で必要な諸費用としては、大きく二つあります。

一つ目が、固定資産税です。固定資産税とは、土地や住居を所有している人に課せられる税金で、納める義務があります。

固定資産税は、市町村などの自治体によって徴収されるため、購入時の費用に含まれないことがほとんどです。

しかし定期的な支払いが必要となり、その金額も決して安くはありません。

固定資産税に必要とされる金額は、自治体によって多少違いはありますが、簡単に計算できます。

固定資産税は、売り主によって公開されている場合もあるので、事前に確認しておくとよいでしょう。

二つ目が、リフォームのための積立金です。どれだけ頑丈に作られた住居であっても、年数が経つと劣化します。

長く住むことを考えている場合は、リフォームのための費用を積み立てておくことが必要です。

マンションなどの場合、修繕積立金を毎月支払うこともありますが、それは主に共有部分の修繕となります。

室内もキッチンやトイレをはじめとする水回りは、どうしても汚れやすくなるため、リフォームの要望も多くなっています。

リフォーム費用は、100万円を超えることも珍しくないため、あらかじめ準備しておくと安心です。

このような固定資産税とリフォームのための積立金以外にも、さまざまな諸費用があります。

例えば入居の際には、引っ越し代や家具、家電を揃えるためのまとまったお金が必要となるでしょう。

また保険料や通信費、子どもの教育費など、毎月決まった出費がある場合は、それらを考慮した上で住宅ローンを組むことが大切となります。

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